変形性股関節症とは?初期症状・手術しない治療法・人工股関節の費用と注意点を解説
1. まず結論:痛みを我慢し続ける病気ではない
変形性股関節症は、股関節の軟骨がすり減り、骨の変形や痛み、動かしにくさが少しずつ進む病気です。初期は「立ち上がるときだけ脚の付け根が痛い」「歩き始めだけ違和感がある」程度でも、進行すると長く歩けない、靴下を履きにくい、階段がつらい、夜も痛むといった生活上の支障につながります。
大切なのは、痛みの強さだけで判断しないことです。股関節は体重を支える大きな関節なので、痛みをかばって歩き方が変わると、腰・膝・反対側の脚にも負担が広がります。
治療は、いきなり手術を考えるものではありません。基本は次のように段階的に考えます。
| 状態 | 主な対応 |
|---|---|
| 初期の違和感・歩き始めの痛み | 生活動作の見直し、体重管理、運動療法、薬物療法 |
| 痛みが続く・歩行距離が短くなる | 杖、リハビリ、画像検査で進行度を確認 |
| 保存療法で生活が保てない | 骨切り術や人工股関節置換術を検討 |
「手術しないで治したい」と考える人は多いですが、保存療法の目的は、すり減った軟骨や変形した骨を元通りにすることではありません。痛みを減らし、進行を遅らせ、生活の質を保つことが中心です。
一方で、人工股関節の手術は、痛みや歩行能力の改善が期待できる重要な選択肢です。ただし、費用、入院、リハビリ、合併症、術後の注意点もあります。焦って決める必要はありませんが、正しい情報を知ったうえで、整形外科で相談することが大切です。
2. 股関節では何が起きているのか
股関節は、骨盤側のくぼみである寛骨臼と、太ももの骨の先端である大腿骨頭が組み合わさる関節です。歩く、立つ、しゃがむ、階段を上る、車に乗るといった日常動作を支えています。
関節の表面は軟骨で覆われています。軟骨はクッションのような役割を持ち、骨同士が直接ぶつからないようにしています。しかし、加齢、骨格の特徴、過去の股関節疾患、体重、生活動作などが重なると、軟骨が少しずつすり減ります。
その結果、次のような変化が起こります。
- 関節のすき間が狭くなる
- 骨の表面が硬くなる
- 骨棘と呼ばれる骨の出っ張りができる
- 股関節の動く範囲が狭くなる
- 歩き方が崩れ、腰や膝にも負担が出る
日本整形外科学会では、主な症状として股関節の痛みと機能障害を挙げています。最初は立ち上がりや歩き始めに脚の付け根が痛むことが多く、進行すると持続痛や夜間痛に悩まされることがあります。
ここで誤解しやすいのは、痛む場所です。股関節の病気というと「お尻の横が痛い」と考えがちですが、実際には脚の付け根、太ももの前、膝のあたりに痛みを感じることもあります。そのため、膝の病気だと思っていたら、原因が股関節だったというケースもあります。
3. なぜ今、見逃せない病気なのか
変形性股関節症は、決して珍しい病気ではありません。健康長寿ネットでは、国内の変形性股関節症の患者数は120万〜510万人とされ、女性に多いことが説明されています。
高齢化が進む日本では、股関節の痛みは個人の問題だけではありません。歩く力が落ちると、外出、買い物、通院、仕事、家事、介護予防にも影響します。活動量が減ると筋力が落ち、さらに歩きにくくなるという悪循環にもつながります。
特に注意したいのは、次のような状態です。
- 歩き始めに脚の付け根が痛い
- 靴下を履く、足の爪を切る動作がしづらい
- 階段や坂道で痛みが強くなる
- 長く歩くと体が左右に揺れる
- 痛い側の脚をかばって腰や膝も痛くなってきた
- 痛み止めや湿布の使用回数が増えている
- 夜間や安静時にも痛むことがある
「年齢のせいだから仕方ない」と放置すると、選べる治療の幅が狭くなることがあります。早めに状態を確認できれば、生活の工夫や保存療法で痛みを抑えられる可能性があります。
4. 初期症状:歩き始めの痛みを見逃さない
初期症状は、常に強く出るとは限りません。むしろ「少し休めば治る」「疲れた日だけ痛い」「最初の数歩だけ違和感がある」といった曖昧な形で始まることが多いです。
代表的な症状を整理すると、次の通りです。
| 場面 | 起こりやすい症状 |
|---|---|
| 立ち上がり | 脚の付け根がズキッとする |
| 歩き始め | 最初の数歩だけ痛い |
| 長く歩く | 途中で休みたくなる |
| 階段 | 上り下りで脚の付け根や太ももが痛い |
| 身支度 | 靴下、爪切り、足を組む動作がつらい |
| 車の乗り降り | 脚を持ち上げるのがつらい |
| 進行時 | 安静時痛、夜間痛、歩行困難 |
進行すると、股関節の可動域が狭くなります。あぐらがかけない、脚を開きにくい、低い椅子から立ち上がりにくい、和式トイレや正座がつらいといった変化が出ます。
注意したいのは、痛みが軽くても関節の変形が進んでいる場合があることです。反対に、画像上の変化が軽くても痛みが強いこともあります。症状だけでも、レントゲンだけでも判断しきれないため、診察では痛みの出方、歩き方、画像検査、生活への影響を合わせて確認します。
歩行距離が明らかに短くなった、夜も痛む、急に歩けなくなった、転倒後から痛い、発熱や強い腫れを伴う場合は、自己判断せず医療機関に相談してください。
5. 膝・太もも・腰が痛むこともある
股関節の病気なのに、膝や太ももが痛くなることがあります。これは、股関節周辺の痛みが太ももや膝に広がって感じられることがあるためです。また、痛みをかばって歩くことで、腰や膝に余計な負担がかかることもあります。
たとえば、次のようなパターンがあります。
| 症状 | 股関節との関係 |
|---|---|
| 膝の内側が痛い | 股関節をかばう歩き方で膝に負担がかかることがある |
| 太ももの前が痛い | 股関節の痛みを太もも周辺に感じることがある |
| 腰が痛い | 股関節の動きが悪くなり、腰で代償することがある |
| 反対側の脚が疲れる | 痛い側をかばって反対側に体重が偏ることがある |
「膝の治療をしているのに改善しない」「腰痛だと思っていたが歩き始めに脚の付け根も痛い」という場合は、股関節も確認してもらうとよいでしょう。
痛みの場所だけで自己判断するのは危険です。整形外科では、股関節、膝、腰をまとめて確認することで、原因を絞り込みやすくなります。
6. 原因は年齢だけではない
変形性股関節症は「年を取ったら誰でもなる」と単純に言い切れる病気ではありません。加齢は関係しますが、日本では股関節の形の問題が背景にある人も少なくありません。
特に関係しやすいのが、発育性股関節形成不全や臼蓋形成不全です。骨盤側の受け皿が浅いと、大腿骨頭を十分に覆えず、限られた部分に負荷が集中しやすくなります。若いころは症状がなくても、中年以降に痛みとして現れることがあります。
主な要因は次の通りです。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 骨格の特徴 | 臼蓋形成不全、発育性股関節形成不全の後遺症 |
| 加齢 | 軟骨の変性、筋力低下 |
| 体重 | 股関節にかかる荷重の増加 |
| 外傷 | 骨折、脱臼、けがの後の変化 |
| 生活・仕事 | 重い物を持つ、長時間の立ち仕事、過度な負荷 |
| 他の病気 | 大腿骨頭壊死、関節リウマチなど |
原因をひとつに決めつける必要はありません。実際には複数の要因が重なります。大事なのは、「何が悪かったのか」と自分を責めることではなく、今の関節に合った使い方を見つけることです。
7. 悪化させやすい行動とやってはいけないこと
股関節の痛みがあるときは、「鍛えれば治る」「我慢して歩いたほうがいい」と考えてしまう人がいます。しかし、やみくもに動かすと、痛みが強くなったり、歩き方がさらに崩れたりすることがあります。
避けたい行動は次の通りです。
| 避けたい行動 | 理由 |
|---|---|
| 痛みを我慢して長距離を歩く | 炎症や痛みを強めることがある |
| 自己流で強いストレッチをする | 可動域を超えて関節に負担をかけることがある |
| 低い椅子や床座りを続ける | 立ち上がりで股関節に大きな負担がかかる |
| 体重増加を放置する | 股関節への荷重が増える |
| 痛み止めだけで長期間ごまかす | 進行度の確認が遅れる |
| サプリだけで治そうとする | 必要な診断や治療が遅れる可能性がある |
特に、痛みを我慢して「毎日1万歩」を目標にする必要はありません。歩数よりも、痛みが強くならない範囲で活動量を保つことが大切です。
生活では、次のような工夫が役立つことがあります。
- 低い椅子より、少し高めの椅子を使う
- 和式トイレより洋式トイレを使う
- 長時間立ちっぱなしを避ける
- 買い物ではカートを使う
- 階段では手すりを使う
- 痛みが強い日は移動距離を減らす
- 靴はクッション性と安定性のあるものを選ぶ
杖や手すりを使うことは、悪いことではありません。股関節への負担を減らし、転倒を防ぎ、活動量を保つための道具です。
8. 手術しない治療法でできること
保存療法は、手術を避けるためだけの消極的な方法ではありません。初期から中等度では、痛みを減らし、歩行能力を保ち、生活の質を維持するための重要な治療です。
代表的な方法は次の通りです。
| 治療法 | 向いている人 | 期待できること | 限界 |
|---|---|---|---|
| 生活動作の見直し | 動作で痛みが出る人 | 股関節への負担を減らす | 変形そのものは戻らない |
| 体重管理 | 体重増加がある人 | 荷重を減らす | 急激な減量は逆効果になることもある |
| 運動療法 | 初期〜中等度の人 | 筋力維持、歩行安定 | やりすぎると痛みが悪化する |
| 薬物療法 | 痛みが強い時期 | 炎症や痛みを抑える | 根本的に軟骨を再生する治療ではない |
| 杖の使用 | 歩行時痛がある人 | 片脚への負担を軽くする | 使い方に慣れが必要 |
| 住環境の調整 | 家事や入浴がつらい人 | 日常動作を楽にする | 環境整備が必要 |
運動では、強い痛みを押して頑張る必要はありません。股関節まわりの筋肉を保つことは大切ですが、痛みが増える運動は逆効果になることがあります。医師や理学療法士に確認しながら、自分に合う強度で続けることが大切です。
比較的取り入れやすい運動としては、痛みの少ない範囲での筋力トレーニング、ストレッチ、水中歩行などがあります。ただし、股関節を大きく開く動きや、急な方向転換、ジャンプ、深くしゃがむ動作は、状態によっては負担になることがあります。
薬については、痛み止め、外用薬、炎症を抑える薬などが使われることがあります。ただし、胃腸、腎機能、心血管系への影響などに注意が必要な場合があります。市販薬を使っている場合も、受診時に必ず伝えましょう。
9. 手術を考えるタイミング
手術を考える目安は、レントゲンの見た目だけではありません。重要なのは、痛みの強さと生活への影響です。
たとえば、次のような状態では、手術について相談する段階かもしれません。
- 保存療法を続けても痛みが強い
- 買い物や通勤が難しい
- 夜間痛で睡眠が妨げられる
- 痛み止めに頼る頻度が増えている
- 仕事や家事を続けるのが難しい
- 歩行姿勢が崩れ、腰や膝にも負担が出ている
- 外出を避けるようになり、活動量が落ちている
手術には、骨切り術と人工股関節置換術があります。骨切り術は、自分の骨を活かして股関節にかかる負担を分散させる方法で、比較的若く、関節の変形が進みすぎていない場合に検討されます。
人工股関節置換術は、傷んだ関節を人工の部品に置き換える方法です。変形が進み、保存療法で生活が保てない場合に検討されます。日本人工関節学会のTHAレジストリー2023年度症例統計では、2023年4月1日から2024年3月31日までの人工股関節全置換術の登録症例数は、初回手術84,136件、再手術3,319件、計87,455件と報告されています。
手術を受けるかどうかは、年齢だけで決まるものではありません。痛み、歩行能力、仕事や家事への影響、持病、希望する生活、リハビリへの取り組みやすさなどを含めて判断します。
10. 人工股関節の費用と高額療養費制度
人工股関節置換術は、公的医療保険の対象になることが一般的です。ただし、入院と手術を伴うため、医療費そのものは高額になります。
自己負担額は、次の条件によって変わります。
- 年齢
- 所得区分
- 医療保険の種類
- 入院日数
- 手術内容
- 月をまたぐ入院かどうか
- 差額ベッド代の有無
- 食事代や交通費
- リハビリや通院の回数
ここで重要なのが、高額療養費制度です。これは、1か月の医療費の自己負担が上限額を超えた場合に、その超えた分が支給される制度です。
厚生労働省の高額療養費制度ページでは、70歳未満・年収約370万〜約770万円の人が、医療費100万円の治療を受けた場合、自己負担は約8.7万円まで抑えられる例が示されています。
計算式の例は次の通りです。
80,100円 +(医療費 - 267,000円)× 1%
たとえば、医療費が100万円の場合の目安は次のようになります。
| 項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 医療費総額 | 1,000,000円 |
| 3割負担の窓口負担 | 300,000円 |
| 高額療養費制度後の自己負担目安 | 87,430円 |
| 対象外になりやすい費用 | 食事代、差額ベッド代、交通費など |
ただし、これはあくまで一例です。所得区分が違えば上限額も変わります。また、制度は見直されることがあるため、手術を検討する段階では病院の医療相談窓口や加入している健康保険で最新情報を確認してください。
入院前には、次の点を確認しておくと安心です。
- 限度額適用認定証やマイナ保険証で限度額情報を使えるか
- 月をまたぐ入院になるか
- 差額ベッド代が発生するか
- 入院中の食事代はいくらか
- 退院後の通院・リハビリ費用はどれくらいか
- 医療費控除の対象になる支出があるか
「人工股関節は高いから無理」と決めつける前に、公的制度を含めた実際の自己負担を確認することが大切です。
11. 後遺症・合併症・術後の注意点
人工股関節について調べると、「後遺症」という言葉を見て不安になる人がいます。ただし、ここでは言葉を分けて理解することが重要です。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 合併症 | 手術や入院に伴って起こりうる医学的な問題 |
| 術後の違和感 | 脚の長さ、動かし方、筋力低下などによる違和感 |
| 後遺症 | 治療後も残る症状を広く指す言葉 |
| 再手術リスク | 人工関節のゆるみ、摩耗、感染などで再手術が必要になる可能性 |
人工股関節置換術で注意される主なリスクには、次のようなものがあります。
- 感染
- 脱臼
- 血栓
- 人工関節のゆるみ
- 人工関節の摩耗
- 脚の長さの違和感
- 神経や血管の障害
- 転倒による骨折
- 再手術の可能性
これらは、すべての人に起こるわけではありません。しかし、起こりうるリスクとして理解し、手術前に医師から説明を受けることが大切です。
術後は、リハビリと生活上の注意が重要です。特に、脱臼を防ぐために避けたほうがよい姿勢や動作は、手術方法や医師の方針によって異なります。自己判断で「もう大丈夫」と決めず、退院時に確認した注意点を守りましょう。
手術を考えるときは、次の質問を医師に確認しておくと安心です。
| 確認したいこと | 質問例 |
|---|---|
| 手術の必要性 | 今すぐ必要か、保存療法を続けられるか |
| 手術方法 | どの方法で行う予定か |
| 入院期間 | 何日くらい入院するか |
| リハビリ | 退院後どのくらい続けるか |
| 合併症 | 自分の場合に特に注意するリスクは何か |
| 生活制限 | 避ける姿勢や運動はあるか |
| 費用 | 高額療養費制度を使った場合の目安はいくらか |
12. 受診前にできるセルフチェック
次の項目に複数当てはまる場合は、股関節の状態を確認する価値があります。
| チェック項目 | 当てはまる |
|---|---|
| 立ち上がりや歩き始めに脚の付け根が痛い | |
| 靴下を履く、足の爪を切る動作がしづらい | |
| 階段や坂道で痛みが出る | |
| 歩くと体が左右に揺れると言われる | |
| 長く歩くと太ももや膝まで痛む | |
| あぐらをかきにくくなった | |
| 車の乗り降りで脚を持ち上げるようになった | |
| 痛み止めや湿布の使用が増えた | |
| 夜間や安静時にも痛むことがある | |
| 痛みのせいで外出を控えるようになった |
セルフチェックは診断ではありません。あくまで受診のきっかけです。特に、日常生活に支障が出ている場合は、早めに整形外科で相談してください。
受診時には、次の情報をメモしておくと診察がスムーズです。
| メモすること | 例 |
|---|---|
| 痛む場所 | 脚の付け根、太もも、膝、お尻、腰 |
| 痛む場面 | 歩き始め、階段、寝返り、長時間歩行 |
| 生活への影響 | 靴下が履けない、買い物がつらい |
| 使っている薬 | 市販薬、湿布、サプリメント |
| 過去の病気 | 股関節脱臼、骨折、リウマチなど |
| 希望 | 手術を避けたい、仕事を続けたい、旅行に行きたい |
「うまく説明できない」と不安になる必要はありません。痛みの記録は、専門用語よりも日常の言葉で十分です。
13. よくある質問
Q. 放っておくと自然に治りますか?
A. 一時的に痛みが軽くなることはありますが、すり減った軟骨や変形した骨が自然に元通りになるとは考えにくいです。痛みが続く場合は、進行度を確認するために受診したほうが安全です。
Q. 痛いときは歩かないほうがいいですか?
A. 強い痛みを我慢して歩く必要はありません。ただし、まったく動かない状態が続くと筋力が落ち、かえって歩きにくくなることがあります。痛みの少ない範囲での運動やリハビリを相談しましょう。
Q. 手術しない治療でどこまで改善できますか?
A. 初期から中等度では、生活動作の見直し、体重管理、運動療法、薬物療法、杖の使用などで痛みが軽くなることがあります。ただし、変形が進んでいる場合は保存療法だけで十分な生活改善が得られないこともあります。
Q. 杖はどちらの手で持つのがよいですか?
A. 一般的には、痛い股関節と反対側の手で持つことが多いです。ただし、筋力やバランスによって適した使い方が異なるため、医師や理学療法士に確認すると安心です。
Q. 人工股関節にすると一生安心ですか?
A. 痛みや歩行能力の改善が期待できる一方、人工関節のゆるみ、摩耗、感染、脱臼などのリスクがあります。長期的に使える医療技術ですが、永久に問題が起きないと保証されるものではありません。
Q. 手術後にスポーツはできますか?
A. 可能な活動は、年齢、筋力、手術方法、人工関節の種類、医師の方針によって異なります。ウォーキングや軽い運動は勧められることがありますが、転倒や脱臼のリスクがある動きは注意が必要です。
Q. 痛みが膝に出ています。股関節が原因のことはありますか?
A. あります。股関節の痛みが太ももや膝の周辺に出ることがあります。膝だけを治療しても改善しない場合は、股関節も確認してもらうとよいでしょう。
Q. サプリメントで治りますか?
A. サプリメントだけで変形した関節が元通りになるとは考えにくいです。飲み合わせや持病によって注意が必要なこともあるため、使用中のものは医師や薬剤師に伝えてください。
Q. どのタイミングで整形外科に行くべきですか?
A. 歩き始めの痛みが続く、靴下や爪切りがしづらい、歩行距離が短くなった、夜も痛む、痛み止めの使用が増えた場合は相談したほうがよいでしょう。
Q. 手術費用が不安です。先に何を確認すべきですか?
A. 病院の医療相談窓口で、高額療養費制度、限度額適用認定、差額ベッド代、入院期間、退院後のリハビリ費用を確認しましょう。実際の自己負担は所得区分や入院時期によって変わります。
14. まとめ:早めに状態を知るほど選択肢は増える
変形性股関節症は、脚の付け根の痛みから始まり、歩行、階段、身支度、睡眠にまで影響することがある病気です。国内では数百万人規模の患者がいるとされ、人工股関節の手術も年間で多く行われています。
ただし、最初から手術を考える必要はありません。初期であれば、生活の工夫、体重管理、運動療法、薬物療法、杖の使用などで痛みを抑え、生活を保てる可能性があります。
一方で、痛みが強く、歩く距離が短くなり、保存療法で生活が保てない場合は、人工股関節を含む手術が選択肢になります。費用については高額療養費制度が使えることが多いため、自己負担の目安を事前に確認しておくことが大切です。
股関節の痛みは、我慢が美徳ではありません。歩き始めの違和感、靴下の履きにくさ、階段の痛みが続くなら、まずは整形外科で相談し、自分の股関節に合った次の一手を考えていきましょう。
ここでの説明は一般的な医療情報であり、診断や治療方針を決めるものではありません。症状がある場合は、整形外科などの医療機関で個別に相談してください。