結婚式の費用はいくら?人数別の相場・内訳・ご祝儀後の自己負担額
挙式と披露宴・ウエディングパーティーをともに行う場合、全国調査の平均費用は298.6万円です。平均招待客人数は57.2人で、最も多い価格帯は300万~350万円未満でした。
ただし、全国平均と同じ金額を用意すれば足りるとは限りません。料理、衣裳、写真、会場、招待人数などによって、100万円台から500万円以上まで差が生じます。
資金計画では、総額だけでなく、次の式で自己負担を考えることが重要です。
必要な自己資金=最終見積額+式場外費用+予備費-ご祝儀見込み-確定している援助
平均額は会場を探す際の参考にはなりますが、最終的には人数と希望内容を反映した見積もりで判断する必要があります。
1. 結婚式費用の平均はいくら?
結婚マーケット調査2025によると、2024年4月から2025年3月までに国内で結婚式関連のイベントを行った人の費用は、実施形式によって次のように異なります。
| 実施形式 | 平均費用 |
|---|---|
| 挙式+披露宴・ウエディングパーティー | 298.6万円 |
| 挙式のみ | 140.4万円 |
| 披露宴・ウエディングパーティーのみ | 200.6万円 |
| 挙式・披露宴を行わず食事会のみ | 39.5万円 |
| 調査対象全体 | 210.1万円 |
挙式と披露宴をともに行った人の平均招待客人数は57.2人、招待客1人当たりの総費用は平均7.3万円でした。
ここでいう1人当たり7.3万円は、料理や引出物だけの金額ではありません。挙式料、衣裳、写真、装花、会場使用料なども含めた総額を、招待客人数で割った数字です。
「ゲストからご祝儀を3万円いただくから、1人増えると黒字になる」とは限りません。人数が増えるほど料理、飲物、ギフト、席札などの支出も増えます。
2. 平均が約300万円と約340万円に分かれる理由
結婚式費用を調べると、平均300万円前後という情報だけでなく、340万~370万円程度という数字も見つかります。
たとえば、ゼクシィ結婚トレンド調査2024では、挙式と披露宴・ウエディングパーティーの総額が平均343.9万円でした。
2025年度から調査対象が変更されているため、298.6万円と343.9万円を単純に比較することはできません。
| 調査 | 主な対象 |
|---|---|
| 2024年まで | ゼクシィ読者・会員を中心とする回答者 |
| 2025年度 | 全国20~49歳の男女を対象とした結婚市場全体の調査 |
新しい調査には、従来型の披露宴だけでなく、少人数婚、会食、挙式のみなど、多様な形式が反映されています。
調査では、結婚を機に挙式、披露宴、食事会、写真撮影などのウエディングイベントを行った割合は73.5%でした。一方、披露宴・ウエディングパーティーを行った割合は43.1%です。
つまり、現在は「結婚したら大人数の披露宴を行う」という一つの形だけではありません。平均額を見るときは、自分たちが検討している形式と調査対象が合っているかを確認する必要があります。
3. 招待人数別の費用目安
招待人数ごとの全国平均は、会場や形式を統一した数字ではありません。そのため、人数別の金額は「市場平均」ではなく、予算を考えるための試算として見る必要があります。
次の表は、衣裳、挙式、写真などの固定的な費用を120万~160万円、料理、飲物、ギフトなどの人数連動費を1人2.5万~3.5万円と仮定した計算例です。
| 招待人数 | 総額の試算 | 想定される形式 |
|---|---|---|
| 10人 | 145万~195万円 | 家族中心の挙式・会食 |
| 20人 | 170万~230万円 | 親族中心の少人数婚 |
| 30人 | 195万~265万円 | 親族と親しい友人 |
| 40人 | 220万~300万円 | 中規模の披露宴 |
| 50人 | 245万~335万円 | 標準的な披露宴 |
| 60人 | 270万~370万円 | 友人・職場関係も招待 |
| 80人 | 320万~440万円 | 大人数の披露宴 |
| 100人 | 370万~510万円 | 大規模な披露宴 |
計算式は次のとおりです。
固定的な費用120万~160万円
+招待人数×2.5万~3.5万円
これは個別の会場価格を示すものではありません。ホテル、専門式場、ゲストハウス、レストランでは、会場使用料や最低保証人数が異なります。
少人数だから必ず安いとも限りません。人数を減らしても衣裳代、挙式料、写真撮影料などは残るため、10人の結婚式が60人の6分の1の価格になるわけではありません。
4. 何にいくらかかる?主な費用の内訳
費用は、大きく「固定費」「人数連動費」「式場外費用」に分けると整理しやすくなります。
| 分類 | 主な項目 | 金額が上がる要因 |
|---|---|---|
| 固定費に近いもの | 挙式料、会場使用料、衣裳、司会、音響、写真 | 衣裳の着数、ブランド、撮影内容、演出 |
| 人数連動費 | 料理、飲物、引出物、引菓子、席札 | 招待人数、料理ランク、ギフト単価 |
| 装飾・演出 | 装花、ケーキ、映像、キャンドル、余興設備 | 卓数、花材、映像本数、演出内容 |
| 式場外費用 | お車代、宿泊、謝礼、両親衣裳、二次会 | 遠方ゲスト、地域、手配方法 |
同調査では、披露宴・ウエディングパーティーまたは食事会を行った人のうち、金額を回答した人における料理と飲物の合計は1人平均1万9,800円でした。飲物だけでは1人平均5,100円です。
60人なら、料理と飲物だけでも単純計算で約118万8,000円になります。
1万9,800円×60人=118万8,000円
ここに、ギフト、会場使用料、衣裳、写真、装花などが加わります。
式場の見積書に含まれにくい次の支出も忘れやすい項目です。
- 遠方ゲストへのお車代・宿泊費
- 受付、スピーチ、余興への謝礼
- 両親や親族の衣裳・着付け
- ブライダルインナーや衣裳小物
- 前撮りや二次会
- 招待状の郵送料
- 当日の追加注文
- 結婚式後の内祝い
式場へ払う金額だけでなく、式場外費用も一つの予算表にまとめると、必要額を把握しやすくなります。
5. ご祝儀後の自己負担額
挙式と披露宴・ウエディングパーティーを1回ずつ行った人の平均は、次のとおりです。
| 項目 | 平均額 |
|---|---|
| ご祝儀総額 | 187.1万円 |
| 自己負担額 | 158.9万円 |
ただし、298.6万円から187.1万円を引いても158.9万円にはなりません。総費用、ご祝儀、自己負担は、それぞれ回答者数や集計条件が異なるためです。
自分たちの計画では、平均値同士を引かず、実際の招待予定者からご祝儀見込みを積み上げます。
60人の披露宴を行う例
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 式場の最終見積額 | 330万円 |
| お車代・宿泊・謝礼 | 25万円 |
| 予備費 | 20万円 |
| ご祝儀見込み | 180万円 |
| 確定している親族援助 | 30万円 |
330万円+25万円+20万円-180万円-30万円
=165万円
ふたりで均等に負担するなら、1人当たり82万5,000円です。
ご祝儀180万円は、全員が1人3万円を包むと仮定した単純な例です。実際には、夫婦や家族単位での招待、子どもの出席、欠席、親族間の慣習などによって変わります。
ご祝儀は確定収入ではないため、見込み額を高く設定しすぎないことが大切です。
6. 自己負担が少なくても一時的に現金が必要
自己負担が100万円だからといって、100万円だけ用意すればよいとは限りません。
結婚式場の支払い方法には、主に次の形があります。
- 契約時に申込金を支払う
- 打ち合わせ途中で中間金を支払う
- 挙式日の数日前までに全額を支払う
- 当日または挙式後に支払う
- クレジットカードを利用する
- ご祝儀を受け取った後に精算する
総額330万円を挙式前に支払う会場なら、ご祝儀を受け取る前に330万円を準備する必要があります。式後にご祝儀180万円を受け取っても、事前の資金不足は解消できません。
契約前に次の点を確認しておきます。
- 最終支払期限
- 申込金の金額
- 中間金の有無
- クレジットカードの利用可否
- カード払いできる項目
- 利用限度額
- ご祝儀払い・後払いの可否
- 銀行振込以外の選択肢
カード払いが可能でも、利用限度額を超えれば決済できません。事前にカード会社へ限度額の一時引き上げを相談する方法もありますが、必ず認められるとは限りません。
7. 初回見積もりより高くなるのは珍しくない
結婚マーケット調査2025では、見積もりと実際の支払額について、次の結果が示されています。
| 結果 | 割合 |
|---|---|
| 見積もりより上がった | 48.2% |
| 変わらなかった | 36.3% |
| 見積もりより下がった | 15.4% |
金額が上がった人の差額は平均70.4万円でした。挙式と披露宴をともに行った人に限ると、平均75.3万円です。
初回見積もりは、最も安い料理や衣裳、最低限の装花などで作られている場合があります。打ち合わせが進むと、次の項目で増額しやすくなります。
- 料理・飲物のランクアップ
- プラン対象外の衣裳
- お色直しや衣裳小物
- 写真データやアルバム
- 記録映像・プロフィール映像
- メイン卓やゲスト卓の装花
- 引出物や引菓子
- ケーキや演出
- 消費税・サービス料
契約前には、最安プランではなく、実際に選びそうな内容を入れた見積もりを作ってもらいます。
予備費を用意するだけでなく、初めから現実的な条件で見積もることが、予算超過を防ぐ基本です。
8. 会場を比較するときの見積もり条件
複数の式場を比較するときは、総額だけを見ても正確な判断ができません。見積書に含まれる内容が異なるためです。
次の条件をそろえて見積もりを依頼します。
| 確認項目 | そろえたい条件 |
|---|---|
| 招待人数 | 大人・子どもの人数 |
| 料理 | 実際に選びそうなコース |
| 飲物 | フリードリンクの種類 |
| 衣裳 | 新郎新婦の着数と差額 |
| 写真 | 撮影範囲、データ枚数、アルバム |
| 映像 | 撮影、上映、制作の本数 |
| 装花 | メイン卓、ゲスト卓、ブーケ |
| ギフト | 世帯数と1世帯当たりの価格 |
| 税・サービス料 | 対象となる項目 |
| 持ち込み料 | 衣裳、写真、ギフト、装飾 |
「50万円割引」と表示されていても、必要な項目が含まれていなければ、最終的に別の会場より高くなる可能性があります。
値引き額ではなく、希望内容をすべて入れた支払総額で比較します。
9. 後悔しにくい節約方法
費用を抑えるときは、すべてを一律に削るのではなく、優先順位を決めます。
| 項目 | 節約しやすさ | 注意点 |
|---|---|---|
| 日程・時間帯 | 高い | ゲストが参加しやすいか確認 |
| ペーパーアイテム | 高い | 印刷費、郵送料、持ち込み料 |
| 映像演出 | 高い | 自作時間と再生テストが必要 |
| 衣裳の着数 | 高い | 写真や当日の進行に影響 |
| 装花 | 中程度 | 卓上が寂しく見えないか確認 |
| 写真アルバム | 中程度 | データだけ残す方法もある |
| 料理 | 慎重 | ゲストの満足度に影響しやすい |
| 飲物 | 慎重 | 選択肢が少なすぎないか確認 |
| 当日の写真データ | 慎重 | 後から撮り直せない |
費用を抑えやすい方法には、次のようなものがあります。
- 平日、仏滅、オフシーズンを比較する
- 午前・午後・夕方の時間帯別プランを見る
- 招待状をWeb化する
- プロフィール映像を自作する
- 衣裳の着数を減らす
- 演出を増やしすぎない
- 装花に葉物や小物を取り入れる
- 挙式のみ、会食、フォトウエディングも比較する
自作は材料費を抑えられる一方、制作時間、印刷ミス、機材、持ち込み料がかかる場合があります。お金だけでなく、準備時間も含めて判断します。
10. 契約・キャンセルで確認すること
結婚式は、契約から実施まで数か月以上空くことがあります。日程変更やキャンセルの条件は、署名前に確認しなければなりません。
国民生活センターの結婚式に関する案内でも、いったん契約すると原則として契約内容に従うことになるため、キャンセル規定を確認するよう案内しています。
契約前の確認項目は次のとおりです。
- 契約が成立する時点
- 申込金の金額と返金条件
- キャンセル料が発生する時期
- キャンセル料の計算方法
- 日程変更料
- 人数変更の期限
- 最低保証人数・最低利用金額
- 持ち込みの可否と料金
- 災害や交通障害が起きた場合の扱い
- 会場都合で変更される場合の対応
割引、特典、無料サービスなど、口頭で説明された内容も契約書や見積書に記載してもらいます。
契約内容と異なる請求やサービス提供があった場合は、契約書、見積書、メール、打ち合わせ記録を保存し、会場に説明を求めます。解決が難しい場合は、消費者ホットライン「188」で地域の消費生活センターへ相談できます。
11. よくある質問
Q. 貯金はいくらあれば結婚式を挙げられますか?
全国平均ではなく、最終見積額、式場外費用、支払時期から判断します。自己負担見込みに加え、生活費とは別の予備資金を残すことが重要です。
Q. ご祝儀だけで費用を払えますか?
結果的にご祝儀が費用の大部分を占めることはありますが、全額を賄えるとは限りません。欠席や世帯単位の招待もあるため、ご祝儀を確定収入として扱わないほうが安全です。
Q. 30人なら60人の半額になりますか?
半額にはなりにくいと考えられます。料理やギフトは減りますが、挙式料、衣裳、写真などの固定費は残るからです。
Q. 親からの援助は予算に入れてよいですか?
金額と受け取れる時期が決まった分だけ入れます。「援助してもらえるかもしれない」という段階では、0円として計算するほうが安全です。
Q. 申込金はキャンセルすれば返金されますか?
契約条件によって異なります。申込金が必ず全額返金されるとは限りません。支払う目的、返金条件、キャンセル規定を確認してから契約します。
Q. 見積もりは何回確認すればよいですか?
契約時だけでなく、料理、衣裳、装花、写真などを決めるたびに更新します。中間見積もりを複数回出してもらうと、追加費用を早い段階で把握できます。
12. まとめ
挙式と披露宴・ウエディングパーティーをともに行う場合の平均費用は298.6万円ですが、実際の金額は人数や形式によって大きく変わります。
特に重要なのは、次の4点です。
- 平均額ではなく、希望内容を入れた見積もりで判断する
- ご祝儀を確定収入として見込みすぎない
- 式場外費用と支払時期も確認する
- 初回見積もりからの増額を想定する
最初に、ふたりが大切にしたいものを3つまで決めます。料理、衣裳、写真、家族との時間など、優先するものが明確になれば、削る部分も判断しやすくなります。
招待人数と自己資金の上限を先に決め、同じ条件で複数の見積もりを比較することが、無理のない予算で納得できる一日をつくる第一歩です。